プロパー融資のメリット・デメリットを詳細解説!

銀行融資の種類に、プロパー融資があります。プロパー融資は、銀行から直接融資を受けるサービスですが、経営が安定して信用度が高い企業でなければ受けることができないハードルの高い融資です。

しかし、現時点で銀行の信用度が高くない企業でも、銀行との取引実績を積み重ねながら企業の業績向上に取り組んでいけば、将来的にプロパー融資を受けることが可能です。

今回の記事では、プロパー融資のメリットとデメリットを中心に解説していますので、プロパー融資を視野に入れている方は、ぜひ参考にしてください。

1 プロパー融資とは

プロパー融資とは

プロパー融資とは、銀行から直接融資を受けるサービスをいいます。通常、企業が銀行から融資を受ける場合は、信用保証協会による保証付きの融資を利用する例が多くみられます。

この保証付き融資では、企業が貸付金を返済できなくなった場合、信用保証協会が貸付金の8~10割を立て替え払いしてくれるため、銀行は大きなリスクを負うことなく融資を実行できます。

それに対して、プロパー融資は信用保証協会による保証が付かない融資であることから、貸付金が回収不能になった場合のリスクは銀行が負うことになります。そのため、確実に貸付金を返済できると判断できる企業、すなわち経営が安定して信用度が高い企業でなければ、融資を受けることができないわけです。

 

1-1 プロパー融資と保証付き融資の違い

プロパー融資と信用保証協会の保証付き融資の違いをまとめると、次のようになります。

プロパー融資 保証付き融資
金利 低い プロパー融資より高い
保証料 なし あり
融資額上限 なし あり
審査 厳しい 緩い
審査期間 短い プロパー融資より長い
返済期間 短い プロパー融資より長い

2 プロパー融資のメリット

プロパー融資とは

次に、プロパー融資のメリットについて見ていきましょう。

 

2-1 金利が安い

プロパー融資のメリットは、信用保証協会の保証付き融資などと比べると、金利が安いことです。ただし、初めから安い金利が一律に設定されているわけではなく、プロパー融資の貸出金利は銀行から提示されますが、最終的には銀行と借りる企業との交渉で決まります。つまり、金利の値下げ交渉が可能です。

銀行が提示する金利は、借りる企業のこれまでの取引実績や信用度、融資額や返済期間などによって変わってきます。プロパー融資は、銀行の信用度が高い企業だけが借りることができる制度であるため、銀行提示の金利はそれ程高くありませんが、銀行提示の金利を交渉でさらに下げる余地があります。実際には、年2~9%前後が金利の相場といわれています。

 

2-2 保証料がかからない

信用保証協会の保証付き融資の場合は、銀行に払う金利の他に、信用保証協会に保証料を払う必要があります。保証料は、貸付金額×信用保証料率×保証期間で算出されます。信用保証料率は、借りる企業の財務内容などによって変わってきますが、年0.4~2%程度となっています。

一方、プロパー融資は保証が付かないため、この保証料がかかりません。

 

2-3 融資額の上限がない

融資額の上限がない

プロパー融資では、融資の上限額が決められていません。借りる企業の財務内容や信用度が良好であれば、銀行の判断でいくらでも貸してもらえます。

一方、信用保証協会の保証付き融資では、貸付先が企業の場合は、以下のように保証の上限額が決まっています。

【東京信用保証協会の場合】

〇普通保証2億円
〇無担保保証8,000万円
担保ありの場合は、合計2億8,000万円まで保証

このように、保証付き融資では、保証額に天井があることから融資額にも上限が設定されていますが、プロパー融資にはこのような制限がないため、まとまった額の資金を借りることが可能です。

 

2-4 審査期間が短い

審査期間が短い

プロパー融資は、審査期間が短いメリットがあります。信用保証協会の保証付き融資の場合は、銀行と保証協会の両者が審査を行うため、1~1.5月間程度の審査期間がかかります。

それに対して、プロパー融資は銀行のみの審査で済み、さらに信用度が高い優良企業向け融資のため、一般の融資に比べ審査期間が短い傾向にあります。一般的な審査期間は、無担保プロパー融資で2~3週間、担保ありプロパー融資で1月間程度となっています。

 

2-5 信用度が上がる

プロパー融資は、銀行の信用度が高い優良企業のみ受けることができる融資制度です。そのため、プロパー融資を受けることができれば、企業の信用度が上がります。
プロパー融資を受けたという事実が、プロパー融資の厳しい審査を通過した財務内容の良い企業であることを証明しているからです。

企業間取引や銀行取引では、企業の信用というものが非常に重要です。銀行のプロパー融資を受けた実績を積み重ねていけば、その後の企業活動を非常に有利に展開できる可能性が高くなります。

3 プロパー融資のデメリット

プロパー融資のデメリット

次に、プロパー融資のデメリットについて見ていきましょう。

 

2-1 審査が厳しい

プロパー融資では、銀行がリスクを負って企業に融資するため、非常に厳しい審査が行われます。審査基準の例を挙げると、次の通りです。

 

①決算が3回以上終了していること

決算状況を審査するため、決算が最低でも3回以上終了している必要があります。そのため、創業後間もない実績が乏しい企業は、プロパー融資を受けることが困難です。

 

②税引き後当期利益が大きいこと

銀行は、企業業績や返済能力を重点に審査します。そのため、税引き後の当期利益が大きいことが求められます。ただし、その当期利益は、節税やコスト削減のみの結果ではなく、企業業績の向上により上げたものであることが重要とされています。

一方、当期利益が赤字の場合、審査に通るのが非常に厳しくなります。

 

③自己資本が多いこと

自己資本は企業の純資産で、自己資本が多いと返済能力があると認められます。

 

④融資希望額と使途が適切であること

企業の経営状況に照らして、融資希望額が過大ではないか、その使途が適切かを問われます。

 

⑤返済計画に無理がないこと

企業の事業収支を勘案して、返済計画が適切か、無理がないかについて審査します。
事業収入に比べ返済額が過大である場合は、返済が続くかどうかを危惧されます。

 

⑥経営者に熱意があること

経営者に熱意があり、経営方針も適切な場合は、審査も通過しやすくなります。

 

2-2 返済期間が短い

プロパー融資の2つ目のデメリットは、返済期間が短いことです。プロパー融資は、貸し付ける銀行側がリスクを負う融資です。そのため、銀行はそのリスクが顕在化する前に貸付金を回収しようとします。

プロパー融資は、経営が安定して信頼性がある企業しか借りることができません。しかし、返済期間が長期に渡ると、社会経済状況が変化し、貸付先企業の経営状態も変動することが想定されます。プロパー融資を行う時点で経営が安定していたとしても、長い間に経営不振に陥る可能性は否定できません。

そのため、プロパー融資では返済期間を短めに設定し、貸付先企業が返済できる間に貸付金の回収を行うことが通例となっています。

ただし、長期に渡り銀行と取引関係にあり、返済実績が豊富で信用度も高い企業の場合には、返済期間を長めに設定してもらえる例もあります。

4 まとめ

まとめ

プロパー融資は、経営が安定して信用度が高い企業のみ受けることができるサービスです。
プロパー融資の審査は非常に厳しいことで有名ですが、金利が安い、融資額の上限がない、企業の信用度が上がるなど、そのメリットは大変大きいといえます。

現在プロパー融資を受ける水準に達していない企業でも、銀行との取引実績を積み重ねながら、企業業績の向上に取り組めば、近い将来にプロパー融資への途が開けることもあるので、検討してみてください。

融資の事なら融資支援.comへお気軽にお問い合わせください!
融資支援のみ外注したい税理士・公認会計士の方はコチラ
© 融資支援.com All Rights Reserved.