コロナ禍における無利子・無担保融資の申請期限はいつまで?

新型コロナウイルスの感染禍により、売上げが落ち込むなど一定の条件を満たした中小企業や個人事業者に対し、政府系金融機関により実質無利子・無担保の融資が行われています。

この融資は、新型コロナウイルス感染症特別貸付として周知されていますが、過日、融資の申請期限が2021年6月末から半年間延長され、2021年末までとなりました。特別貸付の資格要件を満たしているにもかかわらず、申請期限が過ぎてしまったと思い違いをして書類を出さないと融資を受けることができないため、申請期限の変更には注意が必要です。

今回の記事では、新型コロナウイルス感染症特別貸付の概要や申請の手順について解説していますので、融資を利用希望の方はぜひ参考にしてください。

1 新型コロナウイルス感染症特別貸付とは

新型コロナウイルス感染症特別貸付とは

新型コロナウイルス感染症特別貸付は、新型コロナウイルスの感染拡大により、売上げが減少するなど一定の条件を満たした中小企業や個人事業者に対し、政府系金融機関を通じて実質的に無利子・無担保で融資を行う制度です。

この貸付は、以下のように、日本政策金融公庫および商工中金がそれぞれの事業として取り扱っています。

①日本政策金融公庫
・中小企業事業
・国民生活事業
②商工中金
・危機対応融資

 

1-1 新型コロナウイルス感染症特別貸付の対象者・貸付条件

新型コロナウイルス感染症特別貸付の対象者・貸付条件

新型コロナウイルス感染症特別貸付の対象者や貸付条件は、次の通りです。

【特別貸付の対象者】

①最近1か月等の売上高または過去6か月(最近1か月を含む)の平均売上高が、前3年のいずれかの年の同期に比べ5%以上減少している方

または、

業歴が3か月以上1年1か月未満の場合や店舗増加、合併、売上増加に直結する設備や雇用等の拡大している企業(ベンチャー・スタートアップ企業を含む)など、前3年のいずれかの年の同期と単純に比較できない場合等で、最近1か月等の売上高または過去6か月(最近1か月を含む)の平均売上高(業歴6か月未満の場合は開業から最近1か月までの平均売上高)が、次のいずれかと比較して5%以上減少している方

  • 過去3か月(最近1か月を含む)の平均売上高
  • 令和元年12月の売上高
  • 令和元年10~12月の平均売上高

(注)最近1か月等の売上高とは、
「最近1か月間の売上高」、または「最近14日間以上1か月未満の任意の期間における売上高」をいいます。

かつ、

②中長期的にみて、業況が回復し発展することが見込まれる方

新型コロナウイルス感染症特別貸付の想定対象者は、新型コロナウイルス感染症の影響で一時的に業況悪化をきたし、コロナ禍が終息後の中長期的には業況が回復し発展することが見込まれている事業者です。

【特別貸付の貸付条件】

特別貸付の貸付条件は、次の通りです。

資金使途 新型コロナウイルス感染症の影響に伴う社会的要因等により必要とする設備資金、運転資金
適用利率

日本政策金融公庫の基準利率(商工中金所定の利率が日本政策金融公庫の基準利率を上回る場合は、6億円までは日本政策金融公庫の基準利率が適用)
ただし、利子補給により、実質的な利率はさらに軽減される

【利子補給】
①3億円を限度として、融資後3年目までは▲0.9%の利子補給があるため、実質的な金利は以下の通りに軽減
〇日本政策金融公庫
・中小企業事業1.11%→0.21%
・国民生活事業1.26%→0.36%
〇商工中金
・危機対応融資1.11%→0.21%

②さらに、一定の用件を満たす方は、3億円(日本政策金融公庫の国民生活事業は6,000万円)を限度として、融資後3年目までは、金利0%となるまで利子補給を受けることができる
=実質無利子

【一定の要件とは】
売り上げ減少が、
・小規模個人事業主 要件なし
・小規模企業者(法人) ▲15%以上
・中小企業 ▲20%以上
①日本政策金融公庫
・中小企業事業6億円
・国民生活事業8,000万円
②商工中金
・危機対応融資6億円

融資限度額 ①日本政策金融公庫・中小企業事業6億円・国民生活事業8,000万円②商工中金・危機対応融資6億円
返済期間 設備資金20年以内、運転資金15年以内(据置期間5年以内)
担保 無担保

特別貸し付けの適用利率は、日本政策金融公庫の基準利率または商工中金所定の利率が適用されますが、商工中金所定の利率が日本政策金融公庫の基準利率を上回る場合、6億円までは利子補給により日本政策金融公庫の基準利率が適用されます。

また、3億円を限度として、融資後3年目までは一律に▲0.9%の利子補給があるため、実質的な金利が軽減されます。ただし、4年目以降の利子補給はありません。

さらに、売上げの減少幅が大きいなど一定の要件に該当する事業者は、3億円(日本政策金融公庫の国民生活事業は6,000万円)を限度として、融資後3年目までは、金利0%となるまで中小企業基盤整備機構による特別利子補給制度の適用を受けることができます。ただし、4年目以降は利子補給を受けることはできません。

その結果、一定の要件を満たす事業者は、無利子(当初の3年間)・無担保で融資を受けることができます

2 新型コロナウイルス感染症特別貸付の申請手順

新型コロナウイルス感染症特別貸付の申請手順

次に、無利子・無担保融資の申請手順について見ていきましょう。

 

2-1 申請期限が2021年末まで延長

申請期限が2021年末まで延長

初めに無利子・無担保融資の申請期限ですが、2021年の年末までとなっています。当初の申請期限は2021年6月までとされていましたが、その後半年間延長され、2021年末までとなっています。

 

2-2 新型コロナウイルス感染症特別貸付申請の流れ

新型コロナウイルス感染症特別貸付申請の流れ

新型コロナウイルス感染症特別貸付申請の手順は、以下の通りです。

 

①融資の相談

取扱い金融機関各支店の窓口で、新型コロナウイルス感染症特別貸付の申請を行いたい旨を相談します。

 

②融資の申込

金融機関の方で申請資格があると判断されれば、必要書類を添えて申請手続きを行います。

 

③金融機関の審査

提出資料や面談時の情報をもとに、金融機関の審査が行われます。必要に応じて、追加の書類を請求される場合があります。

 

④融資の実行

審査に通過すれば、融資が実行されます。その際、当該金融機関への口座開設などの手続きが必要となります。

3 まとめ

まとめ

新型コロナウイルス感染症特別貸付の対象者要件を満たしている場合は、日本政策金融公庫または商工中金から、無担保で設備資金や運転資金を借りることができます。貸出利率は、日本政策金融公庫の基準利率が適用されますが、3億円を限度として融資を受けた当初3年間は、一律に▲0.9%の利子軽減措置があります。

また、軽減後の適用利率に対しては、売上げの減少幅が大きいなど一定の要件を満たす事業者であれば、3億円(日本政策金融公庫の国民生活事業は6,000万円)を限度として、融資後3年目までは、金利0%となるまで中小企業基盤整備機構による特別利子補給を受けることができます。

このように、新型コロナウイルス感染症特別貸付は、2段構えの利子補給により、実質的に無利子・無担保と非常に条件の良い融資制度となっています。新型コロナウイルスの影響により、売上げが落ち込むなどした中小企業や個人事業者の方は、特別貸付の対象者要件や貸出条件を十分に確認された上で、活用されることが重要です。

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